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チェロ
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​音楽ドキュメンタリー「傷ついた地球への組曲」が話題

ターニャ ·テツラフ

​Tanja Tetzlaff

“ターニャ・テツラフは室内楽の名手として知られるが、彼女のソリストとしての堂々たる姿に接することもまた、私たちにとって喜びである。この日ターニャは、バッハの《無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調》を取り上げた。彼女は、時代を超越するバッハの音楽宇宙の一つへと、深く潜り込んでいく。とりわけ舞曲楽章において、鋭敏なリズム感と生き生きとした身のこなしを味方につけた彼女は、〈ブーレ〉では艶めかしい音の横溢を、さらに〈サラバンド〉では繊細な音の探求を聞かせ、最後の〈ジーグ〉を上品に弾ききった。ターニャの演奏は、私たち聴き手の心を動かし、より善き世界へといざなってくれた。”

—  Eckhard Britsch,『マンハイマー・モルゲン』紙,2019年9月19日

チェリストのターニャ・テツラフは、ソリストとしても室内楽奏者としても、同世代で最も影響力のある音楽家の一人である。彼女の演奏の特徴は、独特の繊細さと同時に、力強さとニュアンスにある。パワフルでニュアンスに富んだ音は、常に培われた音楽性を伴っている。

特にクラシックの枠を超えて、他の芸術形式を取り入れたり、現代社会のニーズに応えることに力を入れており、自然保護や気候変動の問題をコンサートホールに持ち込むことに特別な関心を寄せている。これらの取り組みにより、ドイツのオーケストラ協会「Orchester des Wandels」から終身大使に任命された。

2021年ターニャ・テツラフは、ワイマール市からグレン・グールド・バッハ・フェローシップを授与された初の奨学生となった。この賞金で、音楽ドキュメンタリー「傷ついた地球への組曲」の制作を実現、この映画はバッハの無伴奏チェロ組曲を自然や気候変動の問題に関連づけるもので、2023年4月にワイマールで上映された後、ヨーロッパ各地で上映されており、NHKテレビでも2023年10月に放送され、話題を呼んだ。

 

ターニャ・テツラフは非常に幅広いレパートリーを持ち、ウンスク・チン、ルトスワフスキ、イェルク・ヴィトマン、B.A.ツィンマーマンのチェロ協奏曲、ロルフ・ヴァリーンのチェロと打楽器のための二重協奏曲を特に好んで演奏している。2022年9月にはオルガ・ノイヴィルトのチェロと打楽器のための二重協奏曲をトロンハイム交響楽団と初演した。

これまで、ロリン·マゼール、ダニエル·ハーディング、フィリップ·ヘレヴェッヘ、ロジャー·ノリントン、ドミトリー·キタエンコ、パーヴォ·ヤルヴィ、ハインツ·ホリガーらの指揮のもと、チューリッヒ·トーンハレ管、バイエルン放送響、ドイツ·カンマーフィル、フランス放送フィル、パリ管、シンシナティ響、東京都交響楽団、NHK交響楽団などと共演。室内楽にも精力的に取り組み、ハイデルベルク、ハイムバッハ、ベルゲン、エディンバラ等の音楽祭で、ラルス·フォークト、レイフ·オヴェ·アンスネス、アンティエ·ヴァイトハース、フローリアン·ドンダラー、バイバ·スクリデ、ラウマ·スクリデ、兄のクリスティアン·テツラフらと共演を重ねている。

ブラームス作品(2012年)、ノルウェーとロシアの作品(2008年)、フィンランドの作曲家ラウタヴァーラの作品(2018年)、バッハの無伴奏作品(2019年)をCAviレーベルに録音し、いづれも高い評価を得ている。

1994年より、兄のクリスティアン、ハンナ·ヴァインマイスター、エリーザベト·クッフェラートと共にテツラフ·カルテットのメンバーとしても活動している。

ハンブルクにてベルンハルト·グメリンに、ザルツブルグ·モーツァルテウム音楽院にてハインリヒ·シフに師事。2022年より、ハンブルク音楽大学の教授を務める。

使用楽器は、1776年製のジョヴァンニ·バティスタ·グァダニーニ。

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