クラリネット
ニコラ・バルディルー
Nicolas Baldeyrou
ニコラ・バルディルーは、その熟練、てらいのなさ、ヴィルトゥオジティ、卓越した音楽性によって私たちの心をつかみ、魅了する
Guillaume Kosmicki, ResMusica
ニコラ・バルディルーのクラリネットがつむぐ温もりのある清澄な歌は、聞き手の心を揺さぶる
Guillaume Kosmicki, ResMusica
バルディルーは音楽界の異才だ!
Nicholas Cox, The Clarinet and Saxophone Society of Great Britain
フランスのクラリネット奏者、ニコラ・バルディルーはソリスト、室内楽奏者、そしてピリオド楽器奏者としても常に成長し続け、「あらゆる挑戦に対応できる演奏家」であることを証明してきた。
ミュンヘン国際コンクール、セビーリャのドス・エルマナス・コンクール、そして米国のICAが主催するヤングアーティスト・コンクールといった権威あるコンクールに入賞。以来、ニューヨークのカーネギーホール、アムステルダムのコンセルトヘボウ、パリのフィ
ラルモニー、ザルツブルクのモーツァルテウム、ウィーン・コンツェルトハウス、モスクワ音楽院大ホールなど、世界中の名だたるコンサートホールで演奏している。
ソリストとしてバイエルン放送響、フランス放送フィル、フランス国立管、チェコ・フィル、シンフォニア・ヴァルソヴィア、サンクトペテルブルグ・フィルなどの著名なオーケストラに定期的に招かれている。若くしてキャリアをスタートし、カルロ・マリア・ジュ
リーニ、クラウディオ・アバド、ベルナルト・ハイティンク、クルト・マズアといった伝説的な指揮者たちと共演する機会に恵まれた。最近ではチョン・ミョンフン、アラン・アルティノグリュ、パブロ・ヘラス・カサド、ミッコ・フランク、ファビアン・ガベルらと共演している。
室内楽ではピアニストのベルトラン・シャマユ、ニコライ・ルガンスキー、ヴァイオリン奏者のルノー・カプソン、スヴェトリン・ルセフ、ヴィオラ奏者のアントワーヌ・タメスティのほか、モディリアーニ、エベーヌ、キアロスクーロなどの弦楽四重奏団と共演して
いる。
ニコラウス・アーノンクールやサー・ロジャー・ノリントンとの出会いは、彼の音楽人生に衝撃を与え、自然とピリオド楽器に興味を持つようになり、歴史的情報に基づいた解釈において、より真正性を追求するようになった。最近ではピリオド楽器によるソリストと
して、マルク・ミンコフスキ指揮ルーヴル宮音楽隊、ジュリアン・ショーヴァン指揮ル・コンセール・ドゥ・ラ・ロージュなどと共演するほか、ベンヤミン・ライナーズ指揮マンハイム州立劇場管、トーマス・レスナー指揮イスタンブール国立響に客演。昨シーズンの
ハイライトは、モンペリエの権威あるラジオ・フランス音楽祭でのソロ・リサイタルのほか、マルタ・アルゲリッチやR.カプソン、アルティノグリュ、そしてジェラール・コセ、エドガー・モローといった著名アーティストとの室内楽コンサートやまた数多い音楽祭へ
の出演などが挙げられる。
2024/25年シーズンは日本ツアーのほか、パリのシャンゼリゼ劇場でモーツァルトのクラリネット協奏曲を演奏し、ソウルでピアニストのソン・ヨルムとフルート奏者のチョ・ソンヒョンとリサイタルを開く。またシンガポールで演奏し、ヴェニスのフェニーチェ劇場
にもデビューする。翌シーズンは、キアロスクーロ・カルテットとツアーを行い、ウィーン・コンツェルトハウスやウィグモア・ホールで演奏する。2025/26年シーズンには、フランソワ・ルルー指揮フランス放送フィルハーモニー管とフィンランドの作曲家サウリ・
ジノヴィエフのクラリネット協奏曲を初演する。
幅広い多彩なディスコグラフィーは、ピリオド楽器による初期の作品から最も先鋭的な現代のレパートリーまで、クラリネットのあらゆるレパートリーを網羅している。彼のアルバムはどれも高く評価され、フランスの主要な賞を受賞している。最近では、アルファ・クラシックスと5年間の契約を結び、協奏曲や室内楽曲を含むモーツァルトのクラリネットのための音楽全集を、歴史的楽器のみで録音している。ドルチェ・ヴォルタ・レーベルからリリースしたブラームスのソナタを収録した最新CDは、ディアパゾン金賞を受賞し、クラシカ誌で5つ星を獲得した。
バルディルーはミシェル・アリニョン、ジェローム・ジュリアン=ラファイエール、ジャン=ノエル・クロックの各氏に師事し、パリ音楽院を卒業。演奏活動の傍ら、2007年からリヨン音楽院で教鞭をとり、2019年からはスコットランド王立音楽院の客員教授を務めている。また、2006年からアンバサダー兼テスターを務める管楽器メーカー、ビュッフェ・クランポンの研究開発にも深く関わっている。ヴァンドレンのアーティストでもある。
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