
「ルイサダの彫琢されたピアノ音楽〜サル・ガヴォーでのリサイタル」
2026年3月19日に開催されたパリのサル・ガヴォーでのリサイタルのレビューがBachtrackに掲載されました。満五つ星★★★★★抜粋をご紹介します。
プログラム後半に並ぶフォーレとショパンは、フォーレが13曲のノクターンを通じてショパンに表した敬意を知る者にとっては自明の組み合わせであろう。ルイサダは、ささやくようにフォーレの《パヴァーヌ》を弾き始める。この曲の管弦楽版や声楽付きの版は誰もが知る有名曲だが、のちに編まれたピアノ独奏版が演奏される機会は遥かに稀である。ルイサダは、大胆にも実に効果的なルバートをかけつつ、この曲を慈しみながら弾き進めた。いわば長大なバラードであるノクターン第7番のインスピレーションの源泉は、フォーレが1898年のイングランドおよびウェールズ滞在中に目にした風景である。心臓の鼓動と遠方で響く鐘の音が交差する、この謎めいた音楽では、ところどころで一瞬、ショパンの追憶が浮かびあがる。ルイサダはパステル・トーンに留まることなく、むしろフレスコ画を彷彿させながら、これ以上なく官能的な色彩をピアノから引き出していた。
プログラムの締めくくりは、ルイサダが長年にわたり抱いてきたショパンへの敬愛の念を改めて伝えてくれる。彼は昔から一貫して、奇をてらうことなく、効果や受けを狙うことなく、この作曲家の作品と向き合ってきたピアニストである。《子守歌》から湧出する哀愁が、私たちの胸を満たす。続くスケルツォ第3番においてルイサダは、これ見よがしのヴィルトゥオジティを残らず締め出し、どこまでも繊細で詩的な音楽の流れを示した。続く2曲のワルツに関して、活力、あるいは純粋な喜びの感覚がやや乏しい印象は拭えない。しかし、まさにそのような独自のアプローチこそ、私たちがこのピアニストを愛してやまない理由でもある。
By Jean-Pierre Rousseau
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