ピアニスト、ネルソン・フレイレ(1944~2021)の訃報に寄せて
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ブラジルに生まれ、世界中の音楽愛好家から、

そして多くの音楽家たちから敬愛されたピアニスト、ネルソン・フレイレが

11月1日未明、リオ・デ・ジャネイロにて77歳の生涯を閉じました。

つねに音楽に生き、音楽に寄り添い、音楽とともに生きることを願いつつ。

生命感に満ちた音楽、限りなく美しいピアニズムで、私たちを幸せで満たしてくれた

あなたの音楽をもう聴くことができないのは、私たちにとって大きな喪失ですが、

​なによりも人間として深く、温かく、心からの笑顔で接してくれたあなたに

もう会えないことは、このうえなく悲しく、言葉がみつかりません。

あなたが人生を音楽に捧げ、

私たちにかけがえのない美しい時間を与えてくれたことに心からの感謝をしつつ、

ご冥福をお祈りいたします。

 

合同会社ノヴェレッテ 

代表 板垣千佳子

<ネルソン・フレイレ 略歴>

ブラジルのボア・エスペランサ生まれ。5歳でリオ・デ・ジャネイロに移り、12歳で当地の国際コンクールのファイナリストに選ばれ、これをきっかけにブラジル大統領からの奨学金を受け、ウィーンにわたり、グルダの師として名高いザイドルホーファーのもとで学ぶこととなった。

19歳でリパッティ・メダルを贈られ、リスボンのヴィアンナ・ダ・モッタ国際コンクールで優勝。22歳でロンドン・デビューを果たしてセンセーションを巻き起こした。

フレイレは以来50年にわたり、世界屈指のコンサートホールから招かれ、最高峰の指揮者・オーケストラからソリストとして指名されるピアニストである。

デッカ・レーベルの専属アーティストとして、ますます深化していく洞察力を録音の分野でも発揮、ディアパゾン・ドール、グラモフォン賞など高名な賞を多数受けている。

2003年のドキュメンタリー映画『ネルソン・フレイレ: A man and his music』(監督: ジョアン・モレイラ・サレス)には、彼の様々な演奏会の模様が収められている。